2024年6月2日日曜日

〝まんさく花 ♪ だより〟2024年 水無月

 新緑の美しさは他に例えようがない。

風に揺られる新緑の爽やかさはこの季節でこそ味わえるもの。
福島県猪苗代【達沢の滝】

街路樹の花水木もあっと云う間に緑一色になり、緑の中に身を委ねると心身共に癒やされ自然界の営みの素晴らしさをしみじみと感じます。

今、突然ふっと思うと。

64歳で旅立った母のこと。

戦中、戦後の食糧難時代に家族と若い衆の食事のために毎日の様に農家に足を運んでは調達し、父の晩酌お酒も欠かさず用意していた。

普段無口な父はお酒を飲むと母を怒鳴り散らし、うっぷんを母にぶつけていた。

今思うと父は大きな仕事をしている割にはかなりの小心者だったのだろうと・・・・・。

母は「当り鉢」の生涯だった。

母の日になると脳裏に浮かぶのは、母の誕生日さえ知らない。

温泉旅行など一度も連れて行ったこともない。

しかし、愚痴ひとつ言わずにいつも穏やかで芯の強い人。が、ガンに侵され苦しみながらこの世を去って行った。

一度位、悔しさを思いっきり吐き出させてあげたかった。

それが心残りです。

でも神様は必ず帳尻を合わせて下さると聞いています。

父の晩年は決して幸せとは云えず寂しい逝き方でした。

せめて天国では母を労ってあげて欲しい。

出来ることならこの爽やかな緑を愛でる幸せな日を母に贈りたいものです。

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